いまさらですが…… [紹介記事]
今年の4月に刊行された、笙野頼子さんの『絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男』(河出書房新社)に出演しました!
《『群像』二月号で創作合評のページを開け読んでいく時の私ときたら、——。
それはもう大昔の生物学者が顕微鏡の中を除いて[引用者註。たぶん「覗いて」の誤植]、研究テーマの答えをそっくり見つけたのと同じような感動でした。》(「八百木千本様へ笙野頼子より——今までの感謝と、近況報告を兼ねた手紙」)
この「私」、文章の題名を信じるかぎり「笙野頼子」さんに「感動」をあたえた「群像」2006年2月号の創作合評に、わたしは出ていたのでした。
ほかのメンバーは、高井有一さんと玄月さん。そこでちょうどその前月に発表された笙野頼子「だいにっほん、おんたこめいわく史」(「群像」2006年1月号)が取りあげられて、三人であれこれ合評しました。それを読んだ「笙野頼子」さんが、それぞれの人にどんな「感動」をあたえられたのか書いていて、最後にわたしが出てきます。
《そして最後のひとりはおちょぼ口のニュー評論家田中和生氏。
——だからこの作品の場合は笙野さんの方向性としてはありなんじゃないかというふうに思うんですよ。
とか言った口で。
——おんたこが結局一番よくわからないですよね。
理解者みたいな口利いてスカタン抜かすなヴォケ、みなさんこれが今はやりのニュー評論家ですよ。女性文学と九十年代を見ない事にしてこそ仕事のある三猿。たまには風邪引けよ、それだけです。》
苦節十年。
ついに笙野さんの小説に出演することができました。
だってねえ、これまで笙野さんの小説に出てきた文芸評論家と言えば、柄谷行人とか吉本隆明ですよ。いずれも一時代を築いた人たちだ。いっとき論敵であった大塚英志さんなんか、だんだん名前が伏せられるようになっている。
そういうなかでの出演です。やりました!
これからも笙野さんの小説の素材となるべく、「ニュー評論家」として頑張りたいと思います(笑)。
ご出演おめでとうございます(笑)!
実はわたしも、aさんの詩とか、nさんのエッセイに出演したことが
あります。
by k (2006-10-09 12:00)
上の人。aとかnじゃ全然わかりませんよ。
田中和生先生。いづれは小島信夫さんの小説にも出演してください。
『タナカ・ブランド』の相場が上がらないうちに、おれも新人賞の応募作品に出演させていいですか? (笑)。半分、冗談です。
by Y (2006-10-11 21:24)
お、kさんにYくん。書き込みありがとう。
>kさん
aさんの詩には、僕も出てみたいなあ。それだけで文学史の一部になってるよ。そのうち註がついて、これこれこういう人です、みたいに書かれたりして。
>Yくん
僕のブランドは上がる予定がないので、いくらでもコピーしてください(笑)。
by tanakasan (2006-10-16 14:00)
それで田中さんは何のコメントもないんですか?
笙野の言葉はまったくそのとおり、か、
言っている内容はまったくでたらめだ、とか。
喜んでるだけの野次馬ですか、それがニュー評論家ってやつですね。
そういえば栗原ニュー氏も喜んでるだけで、これがおんたこの見本かと納得しました。
by b (2007-09-21 14:51)