2015年8月 [文芸時評]
毎日新聞2015年8月26日の夕刊に、8月の文芸時評が掲載されました。
《今年は戦後七〇年の記事を多く見かけるが、日本は二〇一一年の東日本大震災から二つに分裂していると感じる。被災地とそれ以外、戦後の枠組みを壊そうとする者とそれにしがみつく者などの対立が表面化してきたからだが、なによりそのあいだに対話が成立していないことが気になる。わたしには安保法制の問題もその変奏に見えるが、そのような意味で震災後の日本は、現実の戦争に巻き込まれる以前にもう言葉の戦争状態にある。……[全文は毎日新聞で]》
取り上げたのは、
・藤谷治『あの日、マーラーが』(朝日新聞出版)
・三輪太郎「憂国者たち」(「群像」9月号)
・黒川創『鴎外と漱石のあいだで』(河出書房新社)
・佐藤モニカ「コラソン」(「文學界」9月号)
の4作です。
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