2015年9月 [文芸時評]
毎日新聞2015年9月30日の夕刊に、9月の文芸時評が掲載されました。
《日本は戦後七〇年で大きな転換点に差しかかっているが、だからこそ自分たちが本当になにを望んでいるのかを静かに考えたい。そのための言葉として強く文学的な説得力を感じたのは、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』を書いた矢部宏治の文に、須田慎太郎の写真が付された『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(小学館)だ。これは戦前の一九三三年に生まれ、一九八九年に即位した明仁天皇の言葉を六章立てで辿(たど)り、重要なものを美しい写真付きで紹介し、解説を加えた本である。……[全文は毎日新聞で]》
取り上げたのは、
・矢部宏治『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(小学館)
・佐伯一麦『空にみずうみ』(中央公論新社)
・乙川優三郎「まるで砂糖菓子」(「群像」10月号)
・谷崎由依「幼なじみ」(同上)
・吉村萬壱『虚(うつ)ろまんてぃっく』(文藝春秋)
の5作です。
《日本は戦後七〇年で大きな転換点に差しかかっているが、だからこそ自分たちが本当になにを望んでいるのかを静かに考えたい。そのための言葉として強く文学的な説得力を感じたのは、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』を書いた矢部宏治の文に、須田慎太郎の写真が付された『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(小学館)だ。これは戦前の一九三三年に生まれ、一九八九年に即位した明仁天皇の言葉を六章立てで辿(たど)り、重要なものを美しい写真付きで紹介し、解説を加えた本である。……[全文は毎日新聞で]》
取り上げたのは、
・矢部宏治『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(小学館)
・佐伯一麦『空にみずうみ』(中央公論新社)
・乙川優三郎「まるで砂糖菓子」(「群像」10月号)
・谷崎由依「幼なじみ」(同上)
・吉村萬壱『虚(うつ)ろまんてぃっく』(文藝春秋)
の5作です。
室井光広「世界文学ゼミナール」第3回 [イベント案内]
無事に『柳田国男の話』を取り上げた、
第2回までが終了しました。
次回からはプルーストの『失われた時を求めて』を取り上げます。
夏休みから年末年始を挟んで来年2月まで日程がありますので、
ぜひこの機会に読破しましょう。
第3回の場所は少し趣向を変えて、
JR大磯駅からほど近い「田代家」に決まりました。
明治時代からの避暑地にあるたいへん趣のある洋館で、
パリの社交界に思いを馳せながらプルーストについて語り合います。
ゼミナールを別にして、
ご厚意で洋館に入らせていただけるだけでも貴重な経験です。
興味のある方はぜひご参加ください。
・2015年度の予定
〈第1回〉室井光広『柳田国男の話』1 ■ 5月 9日(土)10時半~
終了! 場所:法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー7階706教室
〈第2回〉室井光広『柳田国男の話』2 ■ 7月11日(土)10時半~
修了! 場所:法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー7階706教室
〈第3回〉プルースト『失われた時を求めて』1★10月10日(土)10時半~
場所:神奈川県中郡大磯町 田代家(大磯910、大磯町立図書館駐車場隣)
注目! 課題:『失われた時を求めて』を読めるところまで読んでくること
〈第4回〉プルースト『失われた時を求めて』2★12月12日(土)10時半~
場所:未定
〈第5回〉プルースト『失われた時を求めて』3★ 2月13日(土)10時半~
場所:未定
※2016年度は、セルバンテス『ドン・キホーテ』と、カフカを取り上げる予定です。
・受講について
〈受講方法〉原則自由参加ですが、できれば事前に下記連絡先までお知らせください。
〈参加費〉 各回1000円(お茶・資料代)。
〈テキスト〉第3回は、どの翻訳でもよいのでプルースト『失われた時を求めて』を準備してください。第1〜2回は、室井光広『柳田国男の話』(東海教育研究所)を取り上げました。
〈連絡先〉 ◇田中 和生(ゼミ長) メールアドレス:she-ep@cf6.so-net.ne.jp
◇寺田 幹太(副ゼミ長)メールアドレス:kantaterada@gmail.com
第2回までが終了しました。
次回からはプルーストの『失われた時を求めて』を取り上げます。
夏休みから年末年始を挟んで来年2月まで日程がありますので、
ぜひこの機会に読破しましょう。
第3回の場所は少し趣向を変えて、
JR大磯駅からほど近い「田代家」に決まりました。
明治時代からの避暑地にあるたいへん趣のある洋館で、
パリの社交界に思いを馳せながらプルーストについて語り合います。
ゼミナールを別にして、
ご厚意で洋館に入らせていただけるだけでも貴重な経験です。
興味のある方はぜひご参加ください。
・2015年度の予定
〈第1回〉室井光広『柳田国男の話』1 ■ 5月 9日(土)10時半~
終了! 場所:法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー7階706教室
〈第2回〉室井光広『柳田国男の話』2 ■ 7月11日(土)10時半~
修了! 場所:法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー7階706教室
〈第3回〉プルースト『失われた時を求めて』1★10月10日(土)10時半~
場所:神奈川県中郡大磯町 田代家(大磯910、大磯町立図書館駐車場隣)
注目! 課題:『失われた時を求めて』を読めるところまで読んでくること
〈第4回〉プルースト『失われた時を求めて』2★12月12日(土)10時半~
場所:未定
〈第5回〉プルースト『失われた時を求めて』3★ 2月13日(土)10時半~
場所:未定
※2016年度は、セルバンテス『ドン・キホーテ』と、カフカを取り上げる予定です。
・受講について
〈受講方法〉原則自由参加ですが、できれば事前に下記連絡先までお知らせください。
〈参加費〉 各回1000円(お茶・資料代)。
〈テキスト〉第3回は、どの翻訳でもよいのでプルースト『失われた時を求めて』を準備してください。第1〜2回は、室井光広『柳田国男の話』(東海教育研究所)を取り上げました。
〈連絡先〉 ◇田中 和生(ゼミ長) メールアドレス:she-ep@cf6.so-net.ne.jp
◇寺田 幹太(副ゼミ長)メールアドレス:kantaterada@gmail.com
2015年8月 [文芸時評]
毎日新聞2015年8月26日の夕刊に、8月の文芸時評が掲載されました。
《今年は戦後七〇年の記事を多く見かけるが、日本は二〇一一年の東日本大震災から二つに分裂していると感じる。被災地とそれ以外、戦後の枠組みを壊そうとする者とそれにしがみつく者などの対立が表面化してきたからだが、なによりそのあいだに対話が成立していないことが気になる。わたしには安保法制の問題もその変奏に見えるが、そのような意味で震災後の日本は、現実の戦争に巻き込まれる以前にもう言葉の戦争状態にある。……[全文は毎日新聞で]》
取り上げたのは、
・藤谷治『あの日、マーラーが』(朝日新聞出版)
・三輪太郎「憂国者たち」(「群像」9月号)
・黒川創『鴎外と漱石のあいだで』(河出書房新社)
・佐藤モニカ「コラソン」(「文學界」9月号)
の4作です。